17日目
本日から一泊で与那国へ。
今回は時間員余裕があるので、フェリーを使ってみることに。
飛行機を使えば時間の余裕もプランの選択肢も広がるけど、飛行機だと往復二万がフェリーだと7,000円弱なのは大きい、経験として乗っとくべきだろうということで。
船は10:00発ですが、30分前には手続きが完了しないと乗れないみたいなので、余裕を見て9時ちょうどくらい着をめどに部屋を出ました。
車を停めっぱなしにするとそれも千円とかかかってしまうので、港までは歩き。
フェリーはいつもの離島ターミナルではなく、八島離島ターミナルというクルッと反対側の岸から出ます。
行ったら窓口があって、そこで氏名と住所を書いて乗船となります。
手続きが済んだらもう乗っていいらしく、9時ちょいすぎくらいだったんですがもう乗ってしまって、中を物色。
船室がいくつかあってその辺の扱いがどうなってるか把握できていませんが、普通に切符買ったら椅子席と雑魚寝ゾーンが使えます。
中には自動販売機があって、応接椅子みたいなところもあり。
船室の外の通路、船室と同じ階の甲板、そして上の甲板に自由に出れます。
別にいっかなーと思っていたのですが、すぐ近くをカツオドリが飛んでるのを見てわくわくしてしまい、一眼まで持ち出して写真撮りまくりました。
航路は西表の上を通って行く感じなので、西表を完全に通り過ぎるまではネットがつながります。
それをすぎるとしばらくネットが不通になりますが、島が見える頃になんとなくまたつながるようになるので、ネットが完全に繋がらないのは4時間の行程で2時間頃から3時間頃で、それ以外はネットできます。
なんとなく過ごしていれば4時間は割とあっという間で、慣れてる人はがっつり寝てるみたいです。
さて、与那国港についたらゲストハウスがお迎えに来てくれてました。
僕と、もう一人若い男性がそのゲストハウスに向かいます。
気さくな方で気軽に話しかけてくれて、チェックインをしながら軽く雑談など。
ふたりともドミトリーだったので今日は同じ部屋で寝るようです。話しやすくてよかった。
さて、予約していたバイクを受け取りに向かうと店に誰もいません。
先にいた男性が、おそらく送迎とか行ってるんじゃないか、と教えてくれました。
話してるうちにその方がゲストハウスの今の管理人さんだとわかりました(送迎は奥さんがしてくれた)
でも以前来たときの方と違う方だったのでそれを話すと、オーナーがプライベートの事情でしばらく与那国を離れることになったので、一応3年の約束で代理で管理人をしているとのこと。なるほど。
ほどなく店主が戻ってきて、無事にバイクを借りて島を散策。
まずは東崎に向かいましたが、いけどもいけども馬がいない。
これは季節とかあるのかなーなんて思いつつずっとウロウロしていると、厩舎らしき建物の日陰で大勢ひしめき合っているのを見つけました。どうやら暑すぎて日陰に避難していたみたいです。
一応固まってる写真も撮ったけど、俺が撮りたいのはこんなんじゃない!これじゃ来た甲斐がない!と思うも時刻は刻々と下がって、日も傾いて行きます。
まあしょうがないか、また来ればいいかと割り切り、じゃあ前回行ったことのない場所にいってみようということで、きれいなトイレで有名なダンヌ浜に行ってみました。
事前に聞いてはいたのですがダンヌ浜のトイレは今は封鎖されていて、以前のようなポトレとかは取れなくなってるみたいです。
なんというか、廃墟感ありますね。
さて、時間もだいぶ下がってきたので夕日をどこで見るかを決めようと思い、まずは「日本最後の夕日が見える丘」に行ってみました。
あまりピンとこず。そこから最西端の碑を見ると向こうのほうが標高高そう。
ということで夕日を迎える場所は最西端に決め、向かった時点でまだ少し時間があったので、馬を探しに南牧場のほうに行ってみました。
すると一回通ったときにはこちらも無人ならぬ無馬。
これはなにか事情とか理由とかあるんだろうな、と思いつつ、勢いでそのままコトー診療所へ。
以前は時間の関係で中には入れずでしたが、今回は中に入って見ることができました。
僕はドラマは見ていないのでこれがドラマのこういう場面で使われていたよね的な感慨はあまりないのですが、漫画のほうは読破しているので、実写化するとこうなんだなーと思いながら楽しく拝見しました。
今は券売機が壊れているらしく近くの共同売店までお金を払いに行ったら、診察券をもらえました。なんか嬉しいけど、診察券が近代的すぎやしないか、と少しだけ思いました。
さて、夕日の時間が近くなってきたので最西端に移動。
人があまりこなそうなところを選んでセットしたつもりだったのですが、ぽっちゃりしたおじさまがカメラの左端に入るくらいの位置に陣取ってしまってなんかずっと関口宏のようなポーズをとっていて映像的にちょっと困るので、まだ日は少し上にあるからと思い場所を移動してセットしなおしました。
これで安泰と思いきや、沈むギリギリになってやってくる人たちはどうしてこう図々しいのか、カメラの画角に入るところにガンガンに侵入してきます。
でもそれに文句いう権利もないし、ま、しょうがないかーってことで諦めていたのですが、そういう人って沈んだ瞬間に帰ったりするから、憤りもひとしおです。もっとちゃんと見ればいいのに、と。
割と多くの人が、夕焼けって日が沈んでからのほうがより焼けるものだってことを知らないみたいで、もったいないなあと思うけど、夕食の時間とかあって駆け足で見て帰るんですよね。
その温度感で僕の撮影を邪魔しないでほしいなあと思うんだけど、それはそれで僕のわがままですものね。
なので、人がいないところ人がいないところを頑張って探してしまうのです。
さて日が暮れ終わり、帰るかと思いバイクのエンジンをかけるとライトがつきません。
古いバイクだとライトのスイッチがあったりするので探してみたけれどそれも無さそう。
ということでレンタル業者に連絡して来てもらうことに。
15分くらいで行くから待っててというので大人しく待ってたんですが、来て第一声が
「ライトが切れたんだって?」
とさりげなく整備不良の線を潰そうとしてきます。
「エンジンかけると自動でつくんですよね?スイッチとか別にないですよね」
と聞くと、
「昼間は着いてたからね、切れたんじゃない?これで走るの怖いね?」
とか言います。
いや、夜に無灯火で走ったら警察に捕まってしまうんだけど。
たぶん昼間は明るかったからはっきりとはわからないけど、前かごに入れたバッグに光があたってなかった気がするので、借りた瞬間からついてなかったはず。そして整備不良の線を潰そうとする言動に少しいらっとしますが、ここでもめて帰れないとせっかくの旅の予定がめちゃめちゃになってしまうので、このクソおじの言うこと黙って聞いとくか、と諦めてはいはい言ってたら、
「じゃあこれで帰って?」
と別のバイクを提示され、本人たちはさっさと帰ってしまいました。
お客に余計な手間と時間をとらせたことに対する謝罪は徹頭徹尾なく、まして使ってるうちにライトが切れたんだろうからおまえがなにかやったんじゃないか的な雰囲気を匂わせて来て結構頭には来たのですが、こういうとき怒って揉めると結局こっちも損するから、もういいか、と思って宿に帰りました。
かつて石垣のとあるゲストハウスのオーナーとがあまりに失礼で、DMのやり取りの中で二度と使わないと宣言してそれ以来ほんとに使っていないんだけど、そこは設備のよさと値段を考えると今や一番バランスのいい宿になっていて今回の長期滞在でもそこが使えるならそこにしたかったんだけど、オーナーがムカつくからとそういう宣言をして、結局自分の損になっていることが今回のこのやりとりでもブレーキをかけて、このショップと喧嘩するのを避けてしまったけど、なんというか、今ももやっとしたままです。
さて宿に戻ったらチェックインのときに話した青年が食事をしていたので、同じテーブルについてしばらくゆんたくして仲良くなりました。
なにげに今回の滞在で初ゆんたくで嬉しい。
世代がそもそも違うので、自分とは感覚も生きてる世界も違うけれど、それを超えて対等に話せるのがゆんたくのいいとこですよね。
でもこういう、若くて行動力があって自分の思うように自分の人生をデザインして生きてる人を目の当たりにするたび、僕のような中途半端なおじさんは世の中に対してなにか生きてる意味とかあるのかなあとか思ってしまいます。
でもインスタとか聞いてくれたし、きっと彼にとっても楽しい時間だったのだと信じたいものです。
さて彼と話し終えてから星を撮りに出かけ、うまいことスターラプスをセットすることができて、その近隣で星を撮るも、月がまだ煌々と照っていて星がおとなしめ。
一応月が沈むまで待ってはみたものの、その頃にはもう雲も出てきてしまって、もう諦めて帰宿。
ドミトリーに入るとき起こしちゃったら悪いなあと思いながら入ったらまだ彼が起きていて、少し話して、インスタを交換して就寝です。

